VF(嚥下造影検査)とはどういうもの?
2011-09-06
嚥下造影検査は、レントゲンをあてながら、バリウムの入った模擬食品を実際に口から食べていただいて、口から食べる機能に異常がないか調べる検査です。所要時間は30~40分で、医学部付属病院のレントゲン室で行います。被爆量は通常の胸部エックス線撮影と同じ程度といわれています。VEに比べると被爆はありますが、内視鏡の違和感がないのと、誤嚥を観察しやすく治療のために得られる情報が多いのが特徴です。
この検査では、規格を統一した模擬食品を摂取していただくことで、口から食べる機能の客観的評価を行います。誤嚥は咽頭で生じますが、その原因は口腔にあることが多いと言われており、食べる機能の異常と原因を探す検査です。また、姿勢や食べ方などの代償的手法の効果を見つけるための治療的検査でもあります。検査の結果によって、適した食事の形態や摂取方法などを指導、訓練いたします。
そのほかにもVFは、義歯を入れた効果や左右差を観察することができます。
VFは、あくまでも口の中で咀嚼された食品の流れや残り具合を観察し、姿勢や食べ方などの代償法によってどのように変化するかを検討する治療的検査です。咽頭や食道、頸椎などの器質的疾患などの診断については、耳鼻咽喉科・消化器内科・整形外科など医科への受診が必要となります。