入れ歯が壊れた 岩手医科大学 歯科補綴学講座 有床義歯補綴学分野

入れ歯を落として割ってしまいました。修理できますか?

2011-09-06

入れ歯を落としたりして割れてしまう場合があります。だいたいの場合修理することができます。ただし修理後にそのまま使用できるケースと新しく製作した方がよいケースがあります。

義歯破折1

このように真っ二つに割れてしまう場合もありますし、ひびが入る場合もあります。こういった場合、多くは修理することが可能です。しかし、修理したところは弱いのでまた割れる可能性があります。頻繁に割れるならば新しく作り直した方がよいでしょう。



義歯破折2

こんな総入れ歯も落とせば真っ二つになる場合があります。注意したいのはご自身の判断でアロンアルファなどでつけて使用すると後で修理が非常に大変になります。アロンアルファは口の中で溶け出しますのですぐに接着効果はなくなります。絶対に自分でつけないで下さい。



破折

修理後です。折れてしまったところに補強として金属線を埋入しています。これにより強度を向上させます。ただ、一度折れてしまうとまた折れやすくなります。



クラスプ破折

針金は長い間使用すると金属疲労などで折れてしまいます。針金がないと緩くなってしまい、入れ歯が外れやすくなります。こういった場合、修理のみで対処するか新製するかを判断することになります。新しく作るとしても、作る期間中は古いこの入れ歯を使用することになりますのでとりあえず修理をすることになります。


入れ歯を修理するのには時間がかかりますか?

 入れ歯の壊れ具合にもよりますが、金具を新製する場合や大きく修理しなければならない場合には入れ歯をお預かりする場合もあります。当病院では、入れ歯をお預かりして1~3時間程度待っていただけると大体の修理をすることは可能です。金具を鋳造しなければならない場合、型どりをして1週間程度たってから入れ歯に新しい金具を埋め込みますので、その間は落ちやすい入れ歯を我慢して使用していただくことになります。
 少しひびが入った程度ならば、来ていただければすぐ修理できます。自分で瞬間接着剤でつけてしまう方がいらっしゃいますが、位置がずれてしまい噛み合わせがおかしくなったり痛くなったりする場合もありますので、必ず歯科医院で修理してください。

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